スパ4はなんだかんだ言ってバランスはよくなってると思う

新キャラの性能が微妙とか一部のキャラを強化しすぎとか一部のキャラを弱体化しすぎとか色々言われてはいますが、なんだかんだ言っても前作よりはバランスが取れている印象ですね。
前作のサガットとかルーファスみたいな、一発事故ってワンチャンで大逆転みたいな展開は見ていて好きではなかったので、今回の火力抑え目の修正は個人的にベスト。
「今回はガイルに待たれて試合が寒い」とか嘆いている人もいるようですが、ガイルで相手を封殺できるような人は憧れこそすれど寒いとは思いませんね。対戦相手にやられても別に悔しくないです。スト2で、数時間にも渡り友人のガイルにボコられ続けた思い出がありますしね(笑)。
ただまあ、今回のバランスの取り方で一番残念だったのは、新キャラが壊れた性能になることを恐れてかやたら地味な性能に抑えられてしまった点でしょうかねー。
ジュリなんてキャライメージと技の雰囲気からガンガン荒らしていくようなキャラをイメージしていましたが、動かしてみればすっごい堅実な立ち回りが要求されます。しかも、堅実に立ち回るには色々と足りないものが多い。
ハカンはオイルシャワーさえ使えればそれなりの性能ですが、オイルをかぶるまでが辛い。生でかぶれば相手の突進技などを食らう。ダウンを奪ってからなら安全にかぶれますが、オイルの効果時間が短いので、次の攻めでダウンを奪ったらまたオイルという繰り返しになってしまい、せっかくのチャンスに起き攻めなどが出来ません。オイル無しの状態でもしゃがみ待ちをしている相手を崩す手段がもう少しあればよかったんですけどねー。
ジュリもハカンも今までにないタイプのキャラでしたから、最初はみんなあせって色々なネタに引っかかってくれましたが、ネタがばれてしまえば「このキャラは冷静に対応すれば怖くないね」という感じになってしまいました。
ジュリもハカンももう1個違うネタを持っているか、どれか1つの必殺技の性能がもう少し際立っていれば、もう少しいいところを狙えそうではあるんですよねー。
新キャラ全般が、「悪くはないけど痒いところに手が届かない」という感じです。


さて、では最近使っているジュリのことを少し掘り下げて書いてみます。
まずウルコンですが、上手い人は最終的にはウルコン1の風水エンジンに落ち着きそうですね。現状はまだこの技でジュリの性能が劇的に変わるようなネタは発見されてはいないのですが、発動するだけで損はなく、上手くコンボまで持っていけばそれなりのダメージが取れます。弾を撃ってからタイミングを見計らって発動すると弾がガード不能になるとか言うネタもあるようですが、重要視するほどのネタでは無さそう。
ジュリは通常技が特別強いわけではないので(結局はチェーンコンボが可能になって通常技のチャンセル制限が緩和されるだけですからね)、発動するだけではこれといったプレッシャーにはならないので、ちゃんと使いこなせる人でなければ無意味なウルコンです。
対してウルコン2は、ダメージはそこそこあるし繋ぐチャンスも色々あるのですが、その繋ぐチャンスのどれもが限定的なため、安定して決めることが出来ないというのが現状です。
ウルコン2を決めるチャンス一番実践的なのはEX疾空閃ヒットからの広い。ジュリ相手に結構決められた人も多いと思います。しかし、正直言ってEX疾空閃なんて警戒されればそうポンポンとヒットする物ではありません。強なら波動を見てから刺したり出来ますが、EXは弱の軌道で落下するため、何かに合わせて差し込むのは難しい。
相手が慣れていないうちはジュリのバックジャンプを無理に追おうとして差し込まれたりしますが、冷静に対処されるとガードされてフルコンを食らうので、博打にしても少々分が悪いです。
とはいえ、博打でヒットすればウルコン2をつなげて相手の体力を半分奪えるわけですから、博打してみたくはなります(笑)。
現実的な使いどころはやはりセービングアタックで相手を崩してからでしょうね。ジュリはセービングアタックの性能がまあまあですので、結構積極的に狙えると思います。ダッシュの性能も悪くないので、セービングキャンセルダッシュなどをちらつかせてプレッシャーを与えるのも効果あり。
若干高度な使い方としては、低空疾空閃からのウルコン2。奇襲にはなりますが、低空で出そうがめり込めば痛い反撃を食らう疾空閃ですから、低空キャノンストライクのような信頼できる技ではありません。
相手のジャンプをジャンプ中Pで落としたり、強風破刃で落としてから拾うというのもありますが、当たり方によってはなかなか上手く拾えないので難しい。
コンボからウルコン2を入れる方法としては、弱風破刃の飛び道具をEXセビキャンしてそのままセビ2レベルを当てて、キャンセル前ダッシュからウルコン2というのがあります。
弱風破刃はコンボの幅が広がるので良いのですが、弱を仕込んでいると小足を刻めない上に咄嗟に投げや投げ抜けが出来ないので立ち回りが難しくなる。起き攻めの時に弱風破刃を仕込もうとすると、ワンテンポ遅れるのでめくりとかが上手く行かない。
そんな感じなんで、弱風破刃からのコンボで繋げるのはなかなか現実的でもない。
ウルコンがイマイチ決め手に欠けるジュリですが、必殺技も全体的に決め手に欠ける感じ。
風破刃は単純に飛び道具としての性能が高いわけではない。しかし、弾だけではなく蹴り上げの部分にも弾消し判定があるので、使いこなせれば弾の打ち合いで押し切られることはない。蹴り上げから弾を打ち出すまではモーションが長くて使いにくいですが、ボタンを離して撃ち出す時はモーションも小さいし発射後の隙も小さいので、立ち回りやコンボでかなり便利ですが、ボタンを押しっぱなしで維持という操作がいろいろな場面で響いてくるので扱いが難しい。
風破刃の弱と中を溜めておけば飛込みからノーゲージで400くらい出せたりするんですが、弱Kと中Kが使えない状態では立ち回りがかなり制限されてしまうのでどこで狙えばいいものやら……。
当て身技の化殺視は、相手の技を受けて移動した後にデカイ反撃を叩き込めるほど有利な状況になるわけではありませんが、切り返しの弱いジュリにとっては貴重な拒否技。適度に使えば相手を翻弄できますが、ばれるとヤバイ。頼り切る事は出来ないが頼らなければジリ貧。
ジュリは「とりあえずこれに頼っておけばOK」という技はなく、「この状況に持っていけば勝てる」という物もなく、技を全般的に使いこなして様々な状況にそれなりに対応するというイメージですねー。
弱くはないですし、手の内がわかる身内との試合では結構いやらしい立ち回りが出来ますが、ランクマッチではちょっとPPが上がってきたと思ったら負けまくりって繰り返しで、全然伸びていきません。
本田は楽だったなー。