CROSS†CHANNEL

スパ4発売前にクリアできると思ってCROSS†CHANNELPSP版を買ったのですが、一緒に注文した本が品切れでamazonの発送が遅れるし、PSPo2は欲しいアイテムが出るミッションが配信になるしで、クリアできぬままスパ4が発売になってしまい、まあ対戦メインの格ゲーと同時進行なら余裕って思っていたら、世界中のネット対戦のリプレイが見られるリプレイチャンネルが面白すぎて時間が取れず……。
とまあ、そんな感じで伸ばし伸ばしにしながらようやくクリアしました。

個人的な評価では10点満点で7点。ストーリーは普通に面白かったので8点以上は付けたいところなんですが、個人的に受け付けない要素が多いのが減点対象となり、可もなく不可もなくという点数に落ち着きました。
プロローグは何気ない学校生活と思いきや「えー!?」と思わず声を上げそうになるようなどんでん返しがあり、一気にストーリーに引き込まれたのですが、逆にそのプロローグで自分の中の期待値がぐんと上がりすぎてしまい、終わってみれば期待したほどの盛り上がりはなかったなーという結果に(笑)。
本編は同じ一週間を難度も繰り返すいわゆるループ物なんですが、ループの原因やループを抜け出す手段があまりに概念的である上に、主人公が真実にたどり着く過程が唐突なので、事件解決に向けて一気に動き出す重要な場面でカタルシスを感じられません。
あと、未消化の伏線や解明されない謎を残して「あとは読者の想像にお任せします」というやり方はありとは思うのですが、このゲームはちょっとやりすぎている印象を受けます。エピローグで仲間たちが寝ている主人公に語りかけるシーンは謎を残そうと言う意図があまりにあざとく、しかもどーとでも取れる内容であるため、個人的にはクリア後の印象が悪くなるだけでした。
と、色々書きましたが、こういったストーリー展開や手法での減点は微々たる物です。
一番の減点対象となったのは
ギャグが多すぎる上に、総じてギャグが寒い
という点。笑いのツボは人それぞれなので一概には言えませんが、俺は残念ながらこのギャグセンスは受け入れられません。
特に、主人公のセクハラ系のギャグは寒さを通り越して殺意すら覚えてしまい、主人公に感情移入が出来ませんでした……。
正確に言うとちょいちょい笑えるんですよ。たまーに味付け程度にギャグを差し込む感じなら普通に笑えたと思います。
しかし、ギャグシーンが多すぎる上に1回1回が長すぎて、途中でおなか一杯になってしまいます。しかも主人公が同じようなネタを何度も何度も持ち出してくるから余計にくどく感じてしまいます。主人公が極めていると言い張る格闘技「カラデ」なんてネタは、何度も引っ張るほど面白いネタでもないかと……。
ギャグが寒くてきつかったといえば、ひぐらしのなく頃にでも同じ様な経験をしましたが、あれの場合は惨劇が起これば後はシリアスな展開ばかりになるので、ギャグシーンを読んでいて厳しくなってきても「富竹が死ぬまでの我慢だ……」と思って頑張る事が出来ましたし、どーでもいいはずのギャグシーンに何気ない伏線があったりしておもしろかったんですけどね。
このゲームの主人公がギャグやセクハラをし続けることにちゃんとした理由があるので、その辺の設定をもっと前面に押し出して、主人公の言動と思考のギャップを描いてくれれば面白いと感じられたかもしれません。

そうそう。主人公に感情移入できなかった理由がギャグの他にもう一つありました。
ヒロイン全員に誰彼構わず手を出す。
いや、ギャルゲーの主人公ですからいいですけどね。浮気性ってのはある意味では主人公の条件でもありますし。
以前のループの記憶がなく、それぞれのヒロインのルートに乗っている状態だと別に良いのですが、ループに気づいて記憶を引き継いでいる状態で、ヒロイン全員と仲良くなって思い出作りって展開は個人的にNG。
ヒロイン個別のエンドが無いなら、後半はヒロインを救うためにのみ集中し、仲良くなろうという展開はなくして欲しかったですね。
この辺の事も、ストーリー後半があまり盛り上がらなかった原因の1つにもなっていたりします。