劇場版「空の境界」 忘却録音

劇場版「空の境界」といえば、映画という限られた時間の中で原作の雰囲気を見事に描いており、映像では表現しにくいところはあえて省き、その代わりに映像だからこそ可能な表現で描かれたオリジナルのシーンで盛り上げるなど、原作の良さと映画独自のよさがいいバランスになっていたんですが、今回の忘却録音に関しては少々オリジナルの色合いが強すぎ、原作ファンとしては若干不満の残る物になっていましたね。
原作を無視して見た場合でも、省かれてしまった部分があまりに大きく、物語の大筋は綺麗にまとまってますが深層がぼんやりしてしまった印象です。
それと、事件や人間関係が単純化されてしまったため、空の境界らしさが失われてしまっています。

ただ、だからと言って映画として面白くなかったかといえば否です。物語が単純になった分、わかりやすい面白さがあります。
特に今回注目すべきは鮮花。俺は鮮花にはこれといった思い入れは無かったんですが、ここまで鮮花押しをされりゃー嫌でも鮮花の魅力に気づかされるってもんです(笑)。鮮花中心に見れば、萌えと燃えにあふれた面白い話になっています。前作での忘却録音の予告で「萌え」の部分はある程度予測できていましたが、ラストバトルの燃える演出は予想外でしたねー。鮮花がこんな派手な戦闘をやらかすイメージはなかったですからね。なんすか、あのど派手なかかと落とし。なんすか、あの爆熱鮮花フィンガー(笑)。格ゲーで出たら面白いキャラになりそうです。メルブラに式がゲスト出演しますが、この際TYPE-MOONキャラ総出演の格ゲーとかでないッスかねー。

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