ナイトウィザード The ANIMATION 放送開始!

ナイトウィザード The ANIMATIONが遂に放送開始となりました。
ナイトウィザード好きの目線で見た感想は
「思っていた以上にナイトウィザードです」
と言った感じ。
世界観やキャラクターはもちろん、輝明学園秋葉原分校の細かい設定までもそのままとは驚きです。
ただ「今時、そこで告白すると幸せになれる伝説の樹はねーだろ」とか「謎の電波塔って無駄な謎設定まで出すのかい」と、突っ込みどころは満載(笑)。
原作を知っていると「そこも出してくるかー」と感心できますが、知らない人はポカーンとしそうです。
一般視点で見た場合の突っ込みどころは色々ありましたが、ナイトウィザードを知っている人間としては意外なほど突っ込むところがなかったですね。

ではナイトウィザード好きとしての意見を除いて、一アニメとして見た場合の感想は……。





うーむ……。




むーむー……。





無理です。どう考えようとも色眼鏡を外して見る事は出来ません。
矢薙直樹さんの演ずる柊蓮司が出てくるだけで満足してしまう(笑)。

それでも無理矢理一般視点で見ようとした場合、出てくる感想は
「90年代のアニメみたい」
って感じでしょうか。
しかも深夜枠じゃなくて夕方くらいのアニメ。
熱いけど三枚目の主人公。現実的じゃない妙なギミックのある武器。話のキーとなるらしい妙なアイテム(しかもそれを集めて行くっぽい)。魔王。
ここまでひねりのないベタな感じは最近見ないんじゃないでしょうか?
でもそこが良い!それでこそナイトウィザード!!
って、結局ナイトウィザード好きの視点でしか見られませんわ(笑)。
このアニメは一般受けするかどうかは良いから、このまま突き進んでくれれば満足です。
とはいえ、人気が出てくれるならそれに越した事はありません。
折角ですから原作を知るものとして軽く第一話の解説なんかをしてみましょう。
アニメから入った人がTRPGにも興味を持ってくれれば嬉しい事ですしね。
TRPGをやってみたいけど一緒にやる仲間がいない」なんて方がいれば、私で良ければGMやりますのでご一報を(笑)。
Skypeで繋げばどこに住んでいる人ともプレイ出来ますからね。

では第一話解説。
それなりのネタバレはあるので未見の人は読まない方が良いかも。





☆「これからする私のお願いに、『はい』か『イエス』でお返事して下さい」
冒頭で出てくるアンゼロットの台詞。一話だけで四回も同じフレーズが出てきます。
実にアンゼロットっぽいというか、むしろ『小暮ロット』っぽい台詞。
アニメではこの台詞をアンゼロットのデフォにしていくのでしょうかね?リプレイなどでこの台詞が使われた憶えはないので(忘れているだけの可能性もある)原作での名台詞という訳ではない。

※小暮ロット
アンゼロットは設定上ではあそこまで性格が悪いキャラではない。しかし、菊池たけしさんのリプレイで登場するたびにひどい性格の演出をされ、さらにはインターネットラジオナイトウィザード通信(現在は「ふぃあ通」)で小暮英麻さんが演じる事で更にイイ性格に変貌した。
小暮英麻色の強く、より黒いアンゼロットを「小暮ロット」と称する時がある。


☆アンゼロットの宮殿
窓から地球が見えたり、宮殿から落とされた柊蓮司が大気圏に突入しているので、宇宙空間にあるように思えますが、原作では「時空の狭間」と呼ばれる異空間に浮かんでいるとされています。
アニメでも異空間にあるという設定は変わらないと思うので、宮殿に行くためにロケットなどが必要という事はないはず。


☆柊蓮司が大気圏に突入
『ウィザード』は『月衣(かぐや)』という結界を纏っており、あらゆる物理法則を無視して無傷でいられます。
月衣を纏ったウィザードを傷つけられるのは、同じく月衣を纏ったウィザードか、『月匣』という結界を持った『エミュレイター』のみ。
リプレイでは柊蓮司は人工衛星の直撃を受けても無傷だった。ただし、もしそれがウィザードやエミュレイターが何かしらの力で人工衛星を意図的に落としたのであれば、月衣を貫通して直撃することになる。

※ウィザード
エミュレイターの対抗できる力を持った人間の総称。そのもの魔法使いだったり、柊蓮司のように魔剣を持った魔剣使いだったり、天使だったり吸血鬼だったりと、その能力は様々。


ガンナーズブルーム
緋室灯が取り出した馬鹿でかい銃。「ブルーム」という名が示す通り『箒』である。弾をこめる動きはアニメで新たに設定された。
召喚したかのように手元に現れますが、実際は『月衣』という結界から取り出している。

※月衣(かぐや)
ウィザードであれば誰でも持っている能力。
この世界は「魔法など無い。神様はいない。科学は万能だ」と人々に思いこませる事で世界全体に結界を張り、魔王やエミュレイターといった「現代の常識を越えた存在」の力を弱めている。
ウィザード達はそんな結界の中で力を維持するために月衣という結界を纏うことになった。
しかし、エミュレイターも月匣という結界を持つことで世界結界を突破してくるので、それに対抗できるのはウィザードのみと言う状況になっている。
「その設定って本末転倒じゃね?」なんて無粋な突っ込みはNG。「ロボットは兵器として欠陥品だよね」って突っ込みくらい無粋です(笑)。
ちなみに、月衣には武器などを隠し持つ機能もある。緋室灯や柊蓮司が何もないところから武器を取り出すのはこの機能を使っている。


☆卒業できなかったら末代までの恥
当初は不良生徒だった柊蓮司は、度重なるアンゼロットによる拉致で出席日数がやばくなり、いつの間にやら「学校に行きたがる不良」というよくわからないキャラになった。というか、今では「不良学生」ではなく「不幸学生」と言う位置付け。
NW2では柊蓮司も19歳になり、「輝明学園を無事に卒業した」という都市伝説(?)がまことしやかに流れているとか、学園内で目撃情報もあるとか……。
ウィザード育成という目的もある学校なんだから、ウィザードに対しては出席日数くらい何とかしてくれそうな気もするんですが、柊蓮司が「学校に行けない」「卒業できない」というのは既に一つにパターンとなっている。


☆本編使い回しのオープニングアニメ
これはまさか『今回予告』を意識した演出か!
原作ファンはどこまでもポジティブ。ただの使い回しなんて思いません(笑)。

※今回予告
TRPGを始める時にGMゲームマスター)がプレイヤーに提示する今回のシナリオ予告。「次回予告の今回版」と言う感じ。


秋葉原
最近の時流に乗ったような舞台設定だが、これはルールブック発売当初から変わらない設定。最初のルールブックが発売したのは今から5年も前。


☆おじさま
おじさまは原作を知っていても謎です。原作で「おじさま」と言われそうな人物と言えば、「ナイトメア」か「グィード・ボルジア」。さすがにそれは無さそうなのでオリジナルキャラか、実在しない人(アンゼロットの差し金とか魔王の罠とか)ってところでしょう。


☆はわわわー
赤羽くれはの口癖。アニメ様に設定した物ではなく、リプレイの時からプレイヤーがこの口癖だった。


☆巫女服
学園内での巫女服の着用は認められている。巫女クラブなる物も存在するので、赤羽くれは以外にも巫女服を着ている人はいると思われる。


☆つぶれそうな天文部
一度は部員と顧問を確保して部の存続を勝ち取ったが、部員2名と顧問がいなくなって今に至る。詳しくはリプレイ、もしくは小説の「星を継ぐ者」を参照。


☆空飛ぶ車
原作を知っている俺でも「ねーよ!」と突っ込んだ(笑)。
一応現代よりも科学は進歩している設定ですが、空飛ぶ車はさすがにない。でも、アンゼロットならやりそうではある(笑)。


☆学年が下がったこともある
留年したと言う意味ではない。この春、柊蓮司は三年生になるはずが一年生のクラスに編入された。
GMがシナリオを円滑に進める都合上、柊蓮司はある仕事のために別のクラスに編入されたと言う名目で、主人公である他のPC(プレイヤーキャラクター)と同じクラスと言うことにしたのだが、柊蓮司は三年生の予定でキャラを作っており、主人公は一年生の予定でキャラを作っていたため、学年が下がる面白い事態になってしまった。
これの事件以降、柊蓮司は事あるごとに色々な物が下がり「下がる男」というイメージが定着した。
余談だが、このシナリオで柊蓮司は赤羽くれはの監視という仕事を受けていたはずなので、仕事のための編入であれば普通に三年生になっていたはずと言う矛盾がある。
TRPGにおいてこの程度の矛盾は問題ない。むしろ学年が下がるという美味しい状況を生み出したので歓迎すべき事です。
小説版では、柊蓮司の一年生への編入はアンゼロットが介入していたことになっている。


☆謎の電波塔 伝説の樹
シナリオソースになるように設定された学園の謎。そのため、それぞれの謎についての公式設定は謎のままの物が多い。
TRPGGMとプレイヤーが作る物語なので、ガチガチの公式設定よりもこういうネタだけの設定の方が使いやすかったりする。


☆魔王
柊蓮司にボコボコにされていた雑魚と同じくエミュレイターと呼ばれる世界の敵。
歴史や神話の中で悪魔とか魔王と言われていた存在。
ただ、雑魚のエミュレイターと違って独自の価値観を持って行動しているため、利害が一致すれば人と手を組むこともある。
中でもベール=ゼファーはリプレイの常連キャラで、裏で色々動いてはいるが、単純なボスキャラとして登場したことの方が少ない。


☆柊蓮司釣り
リプレイでは「檻を投下して捕まえる」、UFOキャッチャーを模した「柊蓮司キャッチャー」、下駄箱に吸い込まれるなどなど、拉致られるバリエーションは豊富です。


☆紅い月
エミュレイターが現れる前兆。ウィザードにしか見えない。


☆志宝エリスの左目の色が変わる
『大いなる者』の隻眼の魔力の演出でしょうか?志宝エリスのクラスは不明なので別物の可能性も高い。

※大いなる者
ウィザードクラスの一つ。神のような上位存在、もしくはその生まれ変わりなど。


☆月匣
げっこう。別名フォートレス。エミュレイターが持っている結界。
月匣を展開している者をルーラーと呼び、月匣はルーラーの深層心理を表わす形となる。
エミュレイターに乗っ取られた人間が展開した月匣などであれば、そこに広がった景色には重要な意味があったりする。
アニメで出てきたキマイラのようなクリーチャーは、エミュレイターと言うよりもエミュレイターが月匣に配置するモンスターと言った役割。
月匣の展開と共に桜の花が咲いたのに何かしらの意味があるのであれば、あの月匣を展開したのはキマイラではなく別のエミュレイターと考えるのが妥当。
ただし、桜が咲いたのはただ見栄えを良くするための演出と考えられるし、アニメではエミュレイターとクリーチャーという差別化をしていない可能性も高い。
TRPGにおける月匣は結界というだけでなく、クライマックスでのボスとの戦闘を前にした簡易ダンジョンにもなる。
ナイトウィザードは現代ファンタジーでありながらダンジョン物という側面も持っており、ルールブックには敵のデータだけでなくトラップのサンプルデータも載っている。
ただし、リプレイでも月匣をダンジョンとしているケースは少なく、クライマックス前の特殊な戦闘フィールド程度の扱いにしていることが多い。
そのような流れからか、NW2では基本ルールからダンジョンに関するルールが無くなっている。
さらに、ウィザードも月衣の他に月匣を展開できるようになっている。


☆キマイラ
4レベルのクリーチャー。柊蓮司や赤羽くれはは10レベルを超えていると思われるので(NW2での二人のレベルは「11?」となっている)、ゲームのデータそのままなら一撃で倒せてもおかしくない敵なのですが……。


☆ヴォーテックス
冥属性の初級魔法。低レベルの時ぐらいしか使わない。ドラクエで言うとメラ程度の魔法。
そんな魔法がキマイラに通用する訳もありません。
符術と『破魔弓』で魔法詠唱は随分短いはずなので、もう少し強い魔法を使っても良いのではないかと。
冥属性と言えば光と対極の属性。原作そのままとは言え、巫女で闇を操るのはかなりイメージが悪いですね(笑)。
あと、巫女姿で「ヴォーテックス」という片仮名の魔法名を叫ぶのも結構違和感があります。

破魔弓
赤羽くれはの左腕にしている妙な弓。呪符に魔法を仕込むことで魔法の詠唱時間を短くできるという、陰陽師の基本装備。
呪符がずらっと横に並んでいるデザインから、遊戯王をアレ想像する人もいるかも知れませんが、あくまで呪符を撃ち出すための弓です。
ナイトウィザード陰陽師は、英語名を「カードマスター」と言いますが、やっぱり関係ありません。きっと。


☆キマイラの炎を受け止めた魔法
ダーク・バリア。冥属性の対抗魔法。魔法ダメージを受ける時に使用することでダメージを軽減する。


タンブリング・ダウン
キマイラを麻痺させているような演出ですが、本来は対象を転倒させる魔法。
転倒のバッドステータスは「能力値が半分になる」とかなり重い効果であるため(NW2ではなくなった)、使い方によっては強力な魔法。
矢野俊策さん(柊蓮司のプレイヤー)はあるリプレイでひたすらこの魔法を使って敵を転倒させ続けるというクレバーなプレイをしていた。


☆箒
志宝エリスのブレスレットがキマイラの炎を受け止めた時、赤羽くれはが「箒」と言っていますが、箒というのは科学と魔法の融合により生み出されたウィザード専用の武器。
魔法使いの箒のようにまたがって空を飛べるため「箒」と呼ばれている。
緋室灯が使っていたガンナーズブルームは箒の代表格。
志宝エリスのブレスレットは飛行機能を有しているか謎で、「物心ついた時から持っている」という発言からも、ただの武器ではなく何かの因縁がありそうなので、「箒」というカテゴリーからは外れている印象を受ける。
とは言え、遺産クラスのマジックアイテム(エクスカリバーなど)にしては機械的なデザインをしている。


☆魔器解放
魔剣使いの切り札の一つ。魔剣の攻撃力を二倍に跳ね上げる。
柊蓮司の魔剣は何やらゴテゴテしたデザインをしているが、データ的にはバスタードソードを魔剣にしただけの物。
ガンナーズブルームのような機械的な物でもなければ、エクスカリバーやレーヴァテインといった伝説の武器でもない。


☆敵を倒すと出てくる石
魔石、もしくは賢者の石と呼ばれる物で、人などが持つプラーナ(「気」の様な物)が結晶化して出来る。
エミュレイターが持っていたのは人から奪ったプラーナが結晶化した魔石。エミュレイターは人間からプラーナを奪うために活動している(ただし魔王クラスのエミュレイターの目的はそれだけではない)。
魔石は使用することでプラーナを回復させることが出来る上に、純度の高い物は高額で取引されるので、ウィザードのにとってはお宝同然だったりする。


☆七徳の宝玉
七つ集めると願いが叶うというドラゴンボ……いや、言うまい。
この程度のパロディは日常茶飯事です。「あれ?」と思ったらほぼパロディ。これ、きくたけRPGの基本。
七徳の宝玉のネタが最初に出た時はまさに集めたら願いが叶うというアイテムとされていましたが、アニメではもう少しひねったネタになっている可能性は高いです。
ファミ通PLAYSTATION+で連載中のマンガ版ナイトウィザード「ヴァリアブルウィッチ」では、七徳の宝玉の一つである賢明の宝玉にまつわる話をやっているので、その内アニメとクロスオーバーするのかも。


☆柊蓮司が現れたのも、この書物に書いてある通り
リオン=グンタはあらゆる秘密を記した書物を所持しており、この世のすべての秘密を把握しているらしい。
それはそれとして、柊蓮司の名が記されているのはこの世界だけにとどまらない。
異世界の古文書にまでその名が書かれているという、世界を股にかけた有名人である。
そして、何故か「柊蓮司」と律儀にフルネームで呼ばれることが多い。


☆世界を守護する者です
アンゼロットはより高位の世界からこの世界を守るように遣わされた守護者である。
レベルは∞。現存する全ての魔法を使うことが出来るらしい。
ただし、自らがこの世界に干渉することは禁じられているので、自分は動かずに柊蓮司をこき使っている。
……というのは建前で、柊蓮司をこき使うのはただの趣味である可能性が高い。


☆下がる男
前述した通り、柊蓮司と言えば下がる男。しかし、まさか第二話のタイトルになるとは……。
下がる男というレッテルを貼られてはいますが、そう呼ばれるに至るまでに何かが下がったのはたったの二回だったりします。
一回目は初登場時の学年低下。次は「黒き星の皇子」でレベルを下げられた事。
レベルが下がった原因はアンゼロットに妙な紅茶を飲まされたため。
「今回の任務はレベル4でなければだめだ」という理由からだったのですが、任務が終わったあとも下げられたレベルは戻されていない。




実際に解説の真似事なんてしてみたらかなりの分量になりましたね……。二話以降もやるかどうかは未定(笑)。