ダブルクロス・リプレイ・トワイライト完結!

ダブルクロス・リプレイ・トワイライト3「さらば愛しき快男児
が遂に発売になりました!
これにてダブルクロス・リプレイ・トワイライトは完結。そして田中天“俺”祭も終了です。
長いようで短かったトワイライト……。そして“俺”祭……。
田中天さんの次回作に期待したいところです。
ところで、千世って一年以上新しい動きが全くないのですがどうしているのでしょう?
ま、それはさておきトワイライトの話題。
毎度の事なんですが、このシリーズは
面白い!!!
以外の感想を言うのが難しいですね。
このリプレイの面白さについてあーだこーだと語る言葉など不要。いいから読め!
そんな感じ?(笑)
昨今はトラウマを抱えた主人公だの変にひねた性格の主人公だのが闊歩し、無駄に鬱な展開を見せてみたりマイナスのイメージを格好良さ気に演出したりしているのが目につきますが、トワイライトの主人公である天花寺大悟(てんげいじだいご)はプラス要素の塊。まさに主人公!まさに快男児!!
沈着冷静だが変にクールぶることはなく、熱い男だけど安っぽい熱血でもない。
稲葉義明さんは何でここまで格好いいロールプレイが出来るんでしょう?
かわたなさんが演じるような主人公は、あそこまで格好いいセリフをポンポン出す事は出来なくとも方向性を真似る事は俺でも出来ます。
でも天花寺大悟は無理!自分とは器が違いすぎて……(笑)。
親友の山住清鷹と酒を酌み交わすシーンなんて、読んでいて身震いするほどの感動が……。
こんな格好いいロールプレイ、そしてシーンの演出なんて普通出来ませんて……。
まあ、そんな感じで万事が天花寺大悟を中心に回るリプレイですので、稲葉義明さんの力があってこそ話が盛り上がっています。
しかし、そんな格好いい天花寺大悟を引き出しているのは間違いなくGM田中天さんの力です。
ノリの良い会話とか緻密に作られたシナリオなど、田中天さんのGMとしての上手さは色々ありますが、一番素晴らしいのは「盛り上げ上手」である事だと思います。
トワイライトシリーズは結構ありがちなシチュエーションが多いです。確かにありがちな熱いシチュエーションを並び立てればプレイヤーは行動の指針を見つけやすいですが、それで場が盛り上がるかどうかはまた別の問題です。
実際にTRPGをやると、ありがちな展開故にかえって場が白けるなんて事はザラにあります。
田中天さんの上手いところは、そう言ったありがちなシチュエーションと、プレイヤーのモチベーションを見事に合わせてくるところです。
さらに、盛り上げるべきところでは期待を裏切らない展開を見せながらも、良い感じに盛り上がったところで突如オチをつけたりひねった展開を見せてプレイヤーや読者を飽きさせない。
小説とかならいざ知らず、プレイヤー相手に行うため何が起るかわからないTRPGにおいて、ここまで見事に話を盛り上げられるというのはなかなか出来る事ではないと思います。
まあ、中には脊髄反射的に面白い事を言える人でなければ真似できないような反則技はたくさんありますが、場の盛り上げ方については本当に参考になる事が多いです。


トワイライトシリーズは今回で完結してしまいましたが、大変清々しい終わり方でしたので「終わってしまって残念」というよりは「大変面白い物を読ませて頂きました」という思いの方が強いですね。


同時発売でアリアンロッド・リプレイ・ハートフルの新刊も買いましたが、長くなったのでそちらの感想は後日書く事としましょう。