アリアンロッド月間

このブログ……遂に二週間近く更新をさぼるという事態に……
ネタがない訳ではなかったのですが、他に優先してやらなきゃいけない事があったり、気分が乗らなかったりで……
まあ、更新出来なかった分、今日から週末にかけてで取り戻しましょうか。


今月はアリアンロッド月間。
アリアンロッド・リプレイ・ハートフルとアリアンロッド・リプレイ・ルージュの3巻が同時に発売になり、11月30日発売のドラゴンマガジンではルージュの番外編(前編)が掲載になります。

アリアンロッド・リプレイ・ハートフル 聖雪のキャンパス
今までのアリアンロッド・リプレイとは違い、GMを担当するのは菊池たけしさんではなく久保田悠羅さん。
プレイヤーは、小島めぐみさん(声優)、大畑顕さん、小暮英麻さん(声優)、菊池たけしさん。

ナイトウィザード・リプレイ合わせ鏡の神子で鮮烈なTRPGデビューを果たした小島めぐみさん。大変面白い方だったので、「合わせ神子だけで終わるには惜しいなー」と思っていました。ですから、ハートフルで主人公に抜擢されたのは嬉しかったですねー。
しかも、英麻さま小暮英麻さん)も一緒に参加するとなれば、こじまめさん(小島めぐみさん)の三下っぷりに期待出来ます。
さらには、負けプレイと三下プレイに定評のある大畑さんとの夢の競演となれば、否が応でも期待が膨らむというものです。
しかし、その期待は意外な形で裏切られる事になりました。
こじまめさんと大畑さんの三下対決が始まるよりも遥か前、キャラメイクの段階できくたけさんのキャラが三下を超えて英麻さまのキャラの下僕という位置につけるなんていう離れ業をやってのけました……
その関係は、ライフパスとその場のノリで決まってしまった事であり、きくたけさん本人が意図して決めた事ではないのですが、本編にはいると関係が修正されるどころか更に強固なものになってしまうという泥沼に……
まさか、この面子できくたけさんが最下層につくとは完全に予想外……
ここまでくると、
さすがは英麻さま!
としか言いようがありません(笑)。

そんな感じで、ノリの良いプレイヤーによる楽しいリプレイではありましたが、「ファンタジーの学園物」という今までのアリアンロッド・リプレイにはないネタの割りには案外普通のリプレイでしたね。
設定とか日常の描写は学園物なんですが、シナリオのネタその物は学園物じゃなくても出来てしまう印象を受けます。
それと、シナリオの展開が少し地味な印象も受けます。まあ、地味に感じてしまうのは「何でもかんでもすぐに世界の危機に結びつく」というきくたけさんのリプレイに慣れてしまっているからというのもありますけどね(笑)。


アリアンロッド・リプレイ・ルージュ③ ノエルと白亜の悪夢
相変わらず、主人公のノエルを演じる力丸乃りこさんが素敵です。
TRPGを効率よくプレイするには「プレイヤーの経験」に左右される部分が大きいですが、TRPGを楽しくプレイするには会話センスやコミュニケーション能力といった「プレイヤー本人の魅力」が重要なんだなと、改めて実感させられますね。

今回のルージュには色々と印象に残った事が多かったので、読んでいる途中では「色々感想を書きたい事があるなー」と思っていたのですが、読み終わった今は一つの事だけが頭から離れず、多くの事を語れなくなっています……
その一つの事は大変大きなネタバレを含むので、白い文字で書きます。ネタバレしても良いという方だけ文章をドラッグして読んで下さい。











矢野さんが演じていたキャラクター「トラン・セプター」が、孤立した状態でクライマックスシーンに突入し、善戦虚しく死亡しました……
罪無き村人を逃がすため、一人で勝ち目のない戦いに挑んで散っていった様は非常に格好良かったですが、これは意図して「格好良く散る演出」をした訳ではなく、GMが状況説明を行うタイミングとそれに伴うプレイヤーの決断、そして戦術やダイス目などが全て裏目に出た結果起ってしまったという「想定外の惨劇」です。
TRPGでは、キャラクターが死亡したり力を使いすぎたりして使用不能になる事は珍しくありません。
リプレイでも何度か見てきましたし、自分が参加したセッションでも経験があります。
しかし、キャラクターが死亡した事で自分がショックを受けたのは、今回が初めてでした。
それほど印象に残った理由は、矢野さんが演じた死を覚悟したトランの台詞による演出や、きくたけさんのGMとしての上手さやリプレイを書く腕によるところが大きいのは確かです。
しかし、それよりも大きかったのは、ルージュというシリーズは主人公のノエル(というか、そのプレイヤーの力丸乃りこさん)に感情移入しやすい作りだったという事でしょうか。
他のプレイヤー達はキャラが死亡するという事には慣れているので、エンディングにはトランが死亡した事を活かした演出をしたりしていましたが、力丸乃りこさんは本当に素で呆然としてしまって言葉を失っていました。
そのため読んでいる俺の方も、「呆然とする力丸さん」に感情移入してしまってショックを受けたのだと……
しかし、ショックを受けると共に、力丸さんを羨ましいと思いました。
キャラクターの死に呆然と出来るほど思い入れが持てたら、そのセッションはどんなに楽しい物になるでしょう。
ただ、こんな経験が出来る人は相当稀でしょうね。ましてや、TRPG慣れしてしまった人間では、なかなか経験する事が出来ない感覚だと思います。

11月30日発売のドラマガに載るルージュ番外編。ノエルとトランの二人をピックアップした軽い話のようですが、これは死んでしまったトランとそれでショックを受けた力丸さんへの救済措置なんでしょうねー。
GM歴の長いきくたけさんでも、キャラクターの死によってプレイヤーにあそこまでショックを与えてしまった事は初めてでしょうからね。
なんにせよ、トランの最後の勇姿を見るためにもドラマガは忘れずに買わなくては!