和風天文ステキ部活ドタバタ合宿ハッピー青春ラブラブラブラブラブコメディ

TRPGのシナリオ制作も一段落し、.hackもVol.2まで終わって一区切りがついたので、先月末に買ったまま放置していたPS2ゲーム『六ツ星きらり 〜ほしふるみやこ〜』の封を開けました。
まずは付属のサントラをPCとXbox360のハードディスクにぶち込む。基本的に『千世』ゲーム音楽は好きなので、サントラがついてくるのは嬉しいですね。前作のPS2版十六夜れんか』にもサントラがついてきましたし、『七彩かなた』(こちらは18禁のPCゲーム)も予約特典でサントラがついてきたので、何度もリピートして聞いていましたね。
念のためですが「十六夜」の読みは「いざよい」です。前に中古屋で見かけた時は「あ行」じゃなくて「さ行」に置かれていたもので……「じゅうろくや」じゃなくて「いざよい」ですからね。ゲーム屋の店員さん。
「七彩」は「なないろ」。こちらは「十六夜」と違って当て字ですから、知っていないと読み方を悩むと思いますけど。
ちなみに千世の作品は「数字入りの漢字+ひらがな三文字」というタイトルが付けられるのが慣例です。

で、六ツ星きらりのサントラですが、PS2版のイメージソングとして新曲の『晴れのち晴れのち晴れ』が追加(本編のどこかで流れるのか、サントラだけのイメージソングなのかは現段階では不明)。
六ツ星きらりの主題歌『☆☆☆☆☆☆』(このタイトルに読み方はありません)の雰囲気を踏襲した様な元気の良い曲ですね。
俺は本来この手の「いかにもギャルゲー」という曲は苦手だったんですが、PC版六ツ星きらりの『☆☆☆☆☆☆』を最初に聞いた時になんかよくわからない衝撃を受けてしまいまして、もう『☆☆☆☆☆☆』は何十回聞いたかわかりません。BGMとして流して意識せずに聞いた回数を入れれば多分数百回になるでしょう。
普通のアーティストの曲を含めても、こんなに何度も聞いた曲はない。
そんな訳なんで『晴れのち晴れのち晴れ』もかなりお気に入りの一曲になっています。
ただ、残念だったのはこのサントラにも『遠い約束・輝夜が収録されていなかった事でしょうか。
『遠い約束』は十六夜れんかのエンディング曲ですが、六ツ星きらりの中で輝夜(かぐや)というヒロインがカラオケでこの曲を歌たうのですよ。
これが十六夜れんかの曲の使い回しではなく輝夜の声優がちゃんとフルコーラス歌っているんですが、俺は原曲より好きなんですよね。
しかしこの曲はゲームのミュージックモード内の隠しトラックで聞けるだけなので、PS2版ではサントラに収録される事を期待したんですけどねー。
ちなみに七彩かなたでは六ツ星きらりのエンディング曲『明日の青空』輝夜と同じ声優が劇中で歌っていますが、これもサントラ未収録……

むー……話が脱線しまくってます……
さて、とにかくそんな六ツ星きらりですが、ジャンルは
和風天文ステキ部活ドタバタ合宿ハッピー青春ラブラブラブラブラブコメディ
です。
平たく言うと天文部が舞台になっているラブコメなギャルゲーです。
オープニングで幼馴染みと恋人同士になるが序盤でゴタゴタがあって友達に逆戻り。中盤は天文台を自作するという天文部の話。終盤でヒロインとのラブ。
どのヒロインとも共通にこういう流れで、話によっては多少の真面目な話はあるものの、基本的には終始ドタバタです。
ドタバタのノリが感性に合えば楽しめると思いますが、合わない人だとちょっとぐどく感じるかも知れません。
それ位ドタバタに徹しています。
キャラクターも、よく言えば個性的ですが、悪く言えば癖が強いです。
実際、ファミ通のレビュアーにはこのドタバタ感やキャラクターの性格が受けなかったらしく、評価はそれなりでした。
俺個人の感想では、同じくファミ通のレビューで32点でゴールド殿堂入りしたつよきす 〜Mighty Heart〜』よりもよっぽど面白いと思うのですけどね。
あーでも、つよきすのPS2版オリジナルキャラ『近衛素奈緒だけは別。彼女のシナリオだけは俺の中でプラチナ殿堂入りしてますので。
で、六ツ星きらり。天文部でのやり取りが、妙に自分の学生時代を思い出して良いんですよね。
もちろん、天文部はおろか部員みんなで壮大な事に挑戦する様な部活にいた事はないですし、ここまで個性的な仲間がいた訳ではないです。ましてや部活内での恋愛などという甘酸っぱい思い出がある訳でもないのですが、何もない日常を仲間達とふざけ合って過ごす姿に懐かしさを覚えます。
そういう「仲間と楽しく過ごしている」雰囲気が。ヒロインが決まった後半になっても失われないというのも、このゲームの良いところの一つだと俺は感じます。
先ほど例に挙げたつよきすは、後半になるとヒロインとデレデレしているシーンばかり多くて、途中で飽きてしまったキャラが多かったです。
PC版の六ツ星きらりでも、メインヒロインの星見すばるだけはそういう多少そういう雰囲気があって苦手だったんですが、PS2への移植に際して随分変わるだろうからと思ったので、PS2版ではまず星見すばるのシナリオから始めてみました。
で、実際にすばるのシナリオを終えてみた感想ですが、後半はデレデレが減って随分軽くなっていました。
まあPC版でデレデレしていた原因はエロゲーゆえのものでしたから、そういうシーンはPS2版になれば当然カットされてますので。
シナリオの追加で新たにデートイベントがありましたが、そこでデジカメの話が掘り下げられていたのは良かったですね。
PC版だと、すばるは天文写真を切っ掛けにデジカメにはまるものの、最初に買ったコンパクトデジカメだけで満足してしまっており、いまいちカメラにはまっているという印象が弱かったですから。
欲を言えば、ストーリーに直接関係のある追加シナリオがあれば良かったですね。
すばるは幼馴染みキャラの話で肝となる「幼馴染みから恋人へ」というイベントをオープニングで使ってしまっており、途中ゴタゴタはあるものの主人公と終始仲良くしている様な状態なので「二人は仲良くなりました」だけでは他のキャラに比べてドラマとして弱いのです。
PS2版では、もう少しラスト付近の話が盛り上がるよう、てこ入れが欲しかったところです。

クリア後にはおまけとして外伝が読める様になりました。一人をクリアする事に外伝一話がオープンとかいう流れかなと思っていたんですが、一人クリアしただけで収録されている外伝四本全てがオープンとなりました。
ちなみに、外伝の三本はPC版の時に追加パッチとしてダウンロード出来ましたが、一本はPS2オリジナル。
そのどれも本編では完全な脇役であるキャラにスポットを当てて、そのキャラの数年後の話だったり、過去の話だったり、パラレルワールドでの魔法少女物だったりと、バラエティに富んだ内容です。
しかし、おまけとはいえここまで見事に本編と関係がないというのは珍しい。
存在感はあるが本編ではこれと言った活躍のない脇役が、何故か主人公になっているは、立ち絵のあるオリジナルヒロインまでついているは……(笑)