スパ4新キャラの感想の続き

続きの前に、前回は「ガイはそれなりにいけそう」という印象で書きましたが、色々検証してみたら結構ガイ弱かったっス……。イズナやら疾駆けからの2択とか、慣れない内はいつの間にやらわからん殺しされてしまいますが、それらは本当に高性能かといえばそうではなく、ネタがばれれば大したことはないとわかりました。
イズナは投げが決まればダメージが高く、投げ間合い外では打撃の肘落しへの変化もあるので、最初は対処しにくくいやらしい印象を受けますが、しゃがみ状態の相手は投げられず打撃はしゃがみガード可能。肘落しがヒットしようがガードされようがその後の状況はガイにとって特別不利ではないが有利なわけでもない。
疾駆けからの2択は、読まれてガードされればガイが完全に不利。下段の影すくいが発生がそこそこ早いしヒットすればダウンを奪えるのでまだ良いのですが、中段の首狩りは微妙。首狩りは2ヒット技なのですが、相手がしゃがんでいれば1ヒットしかしないのでダメージが低いですし、ヒットしたからと言ってガイに有利な状況にはなりません。ちなみに、セービングアタックの姿勢が低いキャラ(ハカンやさくら)は、セービングで首狩りを受けてもしゃがみ状態同様1ヒットしかしないので割られません。
崩山斗はガードされるとガイが不利。弱崩山斗でもちょっと深く入れば弱スクリュー確定。EX崩山斗はめり込めばリュウケンの中足で反撃可能で、祖国含めたスクリュー全般も入ります。
中P強Pのターゲットコンボがあるので基本的なコンボはお手軽にそこそこのダメージが出ますし、獄鎖拳がらみのコンボやら吹き飛ばした後の追い討ちなどもあるので、それなりに火力がありそうなイメージを受けるのですが、獄鎖拳は立ち食らいにしかヒットしませんし、追い討ちが出来るのもセビキャンからウルコンを入れられるのも画面端限定。
対空や拒否技として重宝するEX旋風脚はめくり方向には当り判定がないため万能ではない。
通常技もそれなりにいい技があることはあるのですが、牽制合戦で有利に立ち回れるほど強くはない。
戦えないキャラではないですが、下から数えた方がいい位置に落ち着きそうな感じです。



スト3キャラは全体的にスト4のシステムに合致していない感じですね。
スト3ではスーパーアーツのゲージがストックでき、スーパーアーツもEX必殺技も1ゲージで使用できましたが、スト4はスパコンにゲージを4つ使うためEX必殺技を多用するとスパコンが使用できません。ウルコンは1ラウンドに1回(頑張っても2回)しか使えず、スパコンのようにキャンセルで繋げる事が出来ないため、スーパーアーツとは使用感覚が全く違います。
そのため、スト3のようにスーパーアーツありきの戦術が使えません。
そして、セービングアタックの存在もスト3のブロッキングとは全く違うものであるため、戦い方への影響が出ています。

そんな中、比較的上位に食い込める可能性を秘めているのがいぶき。
いぶきは豊富なターゲットコンボと必殺技があり、色々と面白い立ち回りが出来るだけでなくコンボ火力もまあまあ。
苦無は適当にばら撒くだけでも相手にとっては鬱陶しい物ですが、前ジャンプから投げて相手にヒットすると、着地したいぶきの攻撃も続けてヒットします(苦無の当たり方によっては若干繋ぎがシビアですが)。
地上で真横に飛ぶ飛び道具はありませんが、弾抜けが出来る技があるので弾持ちがきついということもないです。
首折りはスピードが速い下段攻撃でブレイク属性も付いているので奇襲で使っても何気に刺さる事がありますが、ガードされると隙だらけになるので基本的には反撃用として使います。
雷打はヒットすると投げに移行する打撃でブレイク属性つき。判定が強いので相手の打撃に一方的に勝つこともあるらしい。ただ、ガードされたりすかったりすると隙があるので、やみこむに振り回す技ではないかと。画面端でEX旋を当てた後の追い討ちとしても使えます。
霞駆けによる裏周りは慣れると対処されそうですが、溜めキャラの後ろ溜めを手軽に解除できるので使う価値はありそう。
旋はガードされても隙がないので手軽に振ることが出来、下段派生でダウンを奪う事も出来ます。さらにEXは画面端での高火力コンボのパーツとしても重宝するという便利な技。
スパコンは下に潜り込まれない限り反撃はほとんど受けないので出し得な削り技になります。
ウルコン1は暗転からジャンプ回避出来る投げなので使いどころが難しいですが、ウルコン2はハイジャンプキャンセルが出来ればノーゲージでコンボに組み込めます。
いぶきの難点は、通常技のリーチが短めで判定もあまり強くないため通常技による牽制では分が悪い事と、頼れる無敵技がないため攻められた時の切り返しが難しい事(EX風斬りは無敵が合って強いが、めくりに弱い)。そして何より、コンボや立ち回りを完璧にこなそうとすると難度が高いためプレイヤーを選びます。


まことは新キャラの中でも特にスパ4のシステムにかみ合っていない印象です。
疾風は打ち終りの硬直があるので相手にかすらずに目の前で止まってしまうと隙だらけですし、ガードさせた場合でも深めにめり込んでしまえば反撃確定します。ブレイク属性もないのでセービングに弱い。疾風を打ちたい場面で別の選択肢となる技もないので、セービングを抑制する手段もない。
近寄ってコマ投げの唐草を狙うというのもありますが、疾風でプレッシャーを与えにくい上に通常技の牽制も弱いので、なかなか投げの間合いに入るのが難しい。移動投げの応用で移動唐草という技術を身につければ随分投げやすくなり可能性は広がるらしい。移動唐草なんて、誰もが安定して出せるような簡単な物ではありませんが……。
若干不遇っぽいまことですが、アベルのウルコン2との相性が最悪というおまけまでついています。
アベルのウルコン2は、突進速度が尋常ではない移動投げで、アーマーが付いている上にボタン押しっぱなしで突進するタイミングをずらす事が出来ます。
画面端に追い詰められ、少し離れた場所でアベルがこのウルコンを発動してボタンを押しっぱなしにされると、半端な暴れや垂直ジャンプなどをしたところでアベルはこっちの隙に突進をあわせるだけでウルコンがヒットします。突進速度が尋常ではないので見てからジャンプはほぼ無理。対応策は「アベルを飛び越える」か「ブレイク技で割る」のどちらかです。
まことはジャンプ距離が長くない上に三角飛びなどのジャンプ距離を伸ばす特殊技もない。離れた相手に打ち込む事の出来るブレイク技はウルコンの暴れ土佐波砕きのみ。ウルコンが撃てる状態でなければどうしようもありません。
ウルコンが撃てない状況なら、今この瞬間にアベルが突進してくると信じてジャンプするくらいしかやる事がありません。
まあ、バイソンでも同じ事をやられるとどうしようもないらしいので、アベルのウルコン2は修正が入ると思いますけどね。アーマーをなくすかタイミングをずらせなくするだけで、回避不能に近い状態はなくなると思いますけどね。


ダッドリーはまだまともにプレイしていないのでよくわかりませんが、いろいろな人の意見をみると「戦えなくはないが特別強くもなく、伸びしろもなさそう」という感じみたいです。


ジュリは発売数日こそ暴れまくってわからん殺しするプレイヤーが闊歩していましたが、主力となっていた全ての必殺技がガードされると反撃確定と判明してしまい、すっかり大人しいキャラになりました。
空中から急降下する疾空閃は、スピードが結構速くてバックジャンプからも出せて、EXならヒット後にウルコン2まで確定という便利な技ですが、中段ではないためしゃがみガードが出来ますし、相手が警戒してしまえばそんなにポンポンとヒットする物ではありません。ウルコンまで繋がるEXはともかく、派生技を出さない単発疾空閃くらいは反撃確定でなければ攻めの起点として機能したのですが……。
穿風車は派手に足をグルグル回すので一見判定が強そうで隙も少なそうに見えるのですが、少しでもめり込めばデカイ反撃をもらう隙だらけの技です。弱をギリギリ先端当てすれば隙が少ないので(ないわけではない)、続けざまにEX風車を出せば半端な反撃を使用とした相手に刺さりますが、それもネタがばれてしまえばそこまで。
ごり押しできそうな必殺技は全て反撃を受けるので、通常技で地味に牽制していこうとすると、今度は通常業のリーチの短さや判定の弱さが目に付くようになります。
風破刃の飛び道具ばら撒きはボタン押しっぱなしで飛ばすタイミングを任意に変えられるので、中距離で若干ウザイ立ち回りは出来ますがあくまでウザイ程度。ボタン押しっぱなしで維持する飛び道具は、通常技のヒットに合わせて開放するとキャンセルで打ち出されるためコンボの火力アップや連携の強化に繋がるのですが、ボタンを押しっぱなしにしている間は使える通常技が減るので立ち回りに問題が発生します。難度が高くデメリットも大きい割にあまり報われませんね。
チェーンコンボが可能になりキャンセルできる通常技も増えるという特殊なウルコンも、今のところ戦局を覆すような高火力コンボも強力な連携も発見されていないようです。


ハカンはオイルシャワーで技を強化すれば結構戦える感じなのですが、通常状態では必殺技の性能が貧弱で微妙です。
オイルシャワーは結構隙があるので、遠距離でも気軽に使うことが出来ません。
なんとか相手をダウンさせてオイルシャワーを発動しても、効果時間が結構短いのでまたすぐにかけなおす必要が出てきます。他のキャラであれば起き攻めなどでさらに相手を追い詰めていくタイミングでも、ハカンはオイルシャワーのかけなおしに時間をとられてしまい仕切りなおし。
オイルシャワーでの技の性能アップは確かに大きいのですが、オイルシャワーをかける手間とリスクに見合っているかと言われると微妙な気がします。



新キャラの微妙さといいアベルのウルコン2の馬鹿みたいな性能といい、調整不足な感が否めませんねー。
まあ、今のところ壊れた性能のキャラは確認されていないので、マイルドなバランス調整にするということは成功しているのかもしれませんけどねー。バランス崩すのを恐れてか、あまりに尖った部分のない新キャラが多すぎるとは思いますけど。