マクロスシリーズを振り返ってみる

マクロスFの12話ファステスト・デリバリーに色々と触発されまして、マクロスシリーズを振り返っているところです。
「キラッ!」とか「超時空シンデレラ」に注目が集まりがちな12話ですが、様々なマクロスらしさが凝縮された回でしたからねー。
歌とか過去作を意識した演出に関してはこの間書きましたが、戦闘シーンも短い割には見所がある内容でした。
バトロイド形態でミサイルを撃ち落し、瞬時にファイターに変形して離脱。マクロスと言えばこの動きですよね。
ガウォーク形態での高速戦闘。そして、急制動をかけて敵の後方に回り込む。大気圏内での戦闘ではガウォークでの動きが光るんですよねー。

さて、マクロスシリーズを振り返るにしても、まずどこから手をつけようか迷いましたが、「愛・おぼえていますか」や「マクロスプラス」はもう何度も見ていますし、「マクロスゼロ」はマクロスFでゼロのネタをやったときに見直しました。
となると、残りは「超時空要塞マクロス」と「マクロス7」。「マクロス2」も嫌いではないですが、マクロスシリーズを振り返るという意味では見る必要はないですからねー。
初代マクロス愛・おぼえていますかである程度補完できますが、マクロス7はリアルタイムで通してみただけなので色々と忘れてしまっている部分が多いです。
という訳でマクロス7を見直してみる事に決定。

見直してみて改めて思うのはマクロス7はやっぱり面白い」ってことですが、少々ショックを受けた事もあります。
戦闘シーンがしょっぺー……
俺は元々マクロス7から入った人間なので、リアルタイムで見ていた当時は「使い回しが多いなー」とは思ったものの、それほどひどいとは感じていなかったんですよね。
ただ、マクロスシリーズにハマって板野サーカスの凄さを知ったあとでは、マクロス7の戦闘演出のしょぼさが目に付いて仕方ないです。
スピード感が欠片もなく、構図や演出も凡庸。変形も使いこなさずバトロイド形態での撃ち合いが多い(しかも、ぼっ立ち)。
戦わない主人公とか口があるバルキリーといった変化球な部分を別にしても、この戦闘シーンだけで「マクロス7マクロスではない」と言いたくなるのはわかる気がします。
いくら板野さんが関わっていないからって、もう少しやりようがあったんじゃないかと……。
ですが、
いざマクロス7を見始めると、そんな細かい事にこだわるのがいかにくだらないか実感出来ます。
「歌で戦争を終わらせた」と言われている「愛・おぼえていますか」でさえ、最後は結局ボドルザーを倒しているわけですからね。
「歌で戦局をひっくり返した」だけであって「歌で戦争を解決した」訳ではありません。
見方を変えれば、歌が「敵を混乱させる兵器」として使われてしまっていると言えます。
マクロス2に至っては明確に歌を兵器のひとつかのように扱っていましたしね。
その点、マクロス7熱気バサラはひたすら歌い続けました。
軍が歌を利用しようと画策した事もありますが、結局そんな打算のもとに歌われた歌など効果を表さず、歌に魂をぶつけ続けたバサラが本当の意味で戦いを終わらせてしまいます。
ある意味で、マクロスが目指す究極の目的を達成してしまっているわけです。


マクロスFにおける歌はどういう位置づけになるんでしょうかねー。