ナイトウィザードネタを一気にー

まず、最近ご無沙汰だったアニメの話。
今更一話一話感想やら解説を書くのはなんなんで、まとめて色々書きましょうか。

ネタバレを含みますので、まだ見ていない人は要注意。


ストーリーも後半になってきたので、雑魚ではない名のある魔王がゴロゴロ出てきましたねー。

“誘惑者”エイミー
設定だと「相手を誘惑し、堕落させることをこよなく愛する魔王」となっていますが、アニメだとシャイマールに仕えているって感じでしたねー。
魔王には階級(爵位)のようなものはありますが、それぞれがそれぞれの思惑で動くことが多く、明確に誰が誰に仕えているという関係は珍しい。
エイミーのクラスは使徒ですし、メイドの格好をしているから、シャイマールに仕えている魔王とするには一番妥当なチョイスかも。
アニメで使っていた魔法がちゃんと設定されている属性のものというのはファンには嬉しい配慮です。
スフィアは相手の動きを止める風の魔法。アクレイルは水の攻撃魔法ですが、使用するためには触媒として水分が必要。そのために涙を使うという細かい演出までしてくれるというのは良いですねー。まあ、アクレイルなんて初級魔法は魔王が使ったって大して強くはないのですが(笑)。
それにしても、ベルやリオン以外の名のある魔王が始めて登場したのだからもう少し引っ張るかと思いましたが、結局雑魚魔王と変わらず一撃ってのは……(笑)。


“荒廃の魔王”アゼル=イヴリス
あらゆるものから自動的にプラーナを吸収する魔王。そのため、裏界でも忌み嫌われている。
ファンブックのリーチ・フォー・ザ・スターズでストーリーの根幹を成す重要なキャラクターとして大きく扱われましたし、能力の特殊性を考えるとアニメでの登場はないかなーと思っていたんですけどね。
体に巻いている黒い布は、プラーナ吸収能力を抑えるための特殊な結界。アニメで力を使う時にはちゃんとその布をゆるめる演出をしていたのは良いですねー。


“詐術長官”カミーユ=カイムン
天性の詐欺師にして虚偽の主。裏界の参謀指令。
名前と姿は出てきたけど台詞はなし。残念ながら顔見せだけで終わりそうですねー。


“東方王国の皇女”パール=クール
なんか、アニメだとベール=ゼファーの下についているような印象を受けますが、プライドが高く誰かの下につくような魔王ではありません。
台詞もないところを見るとカミーユ=カイムンと同じく顔見せだけのようですねー。


シャイマール
アニメで始めて出てきたので詳しいことは不明。
エリスがシャイマールだったってのは予想通りでしたねー。その事に関してアンゼロットもベール=ゼファーも想定外だった様子なのはちょっと意外。あの二人ならそのくらいのことは織り込み済みで動いているものだとばかり思ってました。
おじさまって言うのも、エリスの正体を知っているベルかアンゼがのどちらかが手を回しているという架空の人物と思っていましたが、この様子ではどちらでも無さそう。
となると、おじさまって誰?俺はナイトメアがアンゼロットとは別系統で動いているという線も考えていましたが、実際にアニメで登場したナイトメアはそんな様子はない。
かといって、ここまで話が進んでしまうと「謎の新キャラ」とか、ただの「いい人」がおじさまとして登場してもインパクトがない……。
何か事情を知ってそうなキリヒトですが、おじさまとはまた別の話っぽいし……。
事ここに至り、「おじさま=グィード」説が現実味を帯びてきてるんじゃないかと思うのは俺だけ?(笑)
ここまで原作のことを大事にしてくれているのに、グィードほどの人気キャラを放っておくわけがないですからねー。
それにしても、エリス魔王とわかった時点で話が急展開するものと思っていましたが、結構あっさり正気に戻っていましたね。
この段階でまだ引っ張ると言うことは、魔王としての力は持っているが魔王本体ではないとか、そんな感じのどんでん返しが待っていそうですね。
エリスの正体に気付いたアンゼロットの動向も気になるところ。

ところで、ベルVSアンゼの大規模な戦闘の最中、護衛艦かわたな」という言葉が聞こえたのは俺だけ?聞き返しましたがやっぱり「かわたな」といっているようにしか聞こえませんでした。
本当に「かわたな」なのだとしたら、アニメのスタッフはどんだけファンへのサービス精神が豊富なのかと(笑)。

※かわたな
本名は田中信二。「かわいそうな田中」を略して「かわたな」。余りに定着している愛称ゆえに、本名が「かわたな」と誤解されることもあるとか。
菊池たけしさんのリプレイで何度も主人公を務めるベテランプレイヤー。格好いいセリフが次から次へと飛び出すその才能は、ただただ感心するしかない。
しかし、脇役をやると途端に変なスイッチが入っておかしなキャラを演じ始める。
アニメに登場しているマユリ・ヴァンスタインはかわたなさんのキャラクター。おむすびをこよなく愛し、炊飯器や飯ごうを月衣に入れて持ち歩いている。プレイ中に数々の死に台詞と死にフラグを残すものの無事生き延びた……はずなのだが、エンディングでは死んだかのような演出をされ、一時期生死不明となった。

鏡の迷宮のグランギニョル
ナイトウィザードの小説としては、アニメのノベライズである「柊蓮司と宝玉の少女」がありますが、それ以外にも刊行されたものがあります。それが「鏡の迷宮のグランギニョル」。
以前にもナイトウィザードの小説が出ましたが(まだアニメ化なんて考えられなかった頃の話)、その内容は設定やキャラクターこそナイトウィザードの物を使っていますが、話も雰囲気も全然ナイトウィザードではなかったということがあったので、正直今回も期待していませんでした(以前の小説とは作者は別ですが)。
ところが、実際に読んでみるとこれが思っていた以上にちゃんとナイトウィザードしていました。
ナイトメアや緋室灯といった人気キャラを登場させているとか、ナイトウィザードの設定をちゃんと使っているというだけでなく、全体的な雰囲気やストーリー展開すらもナイトウィザードっぽい。
いや、そもそも「ナイトウィザードっぽいという条件は何?」と聞かれると返答が難しいのですが、ルールブックを読み込み、菊池たけしさんのリプレイを読み続けてきた人であればわかってくれるはずです。
特殊能力や魔法の描写や使い方は、原作を良く知る人間が見ても「なるほどねー」と納得できる物ですし、オリジナル設定の「汎用人型決戦箒」っていうパロディっぽい名称も「ナイトウィザードならやりそーだ」と思える(笑)。
途中の展開やエンディングのネタなど、結構バレバレでベタな展開は多いのですが、それがむしろナイトウィザードっぽくて良い。
「リプレイは読んでいるけど小説はいいや」と思っているナイトウィザード好きの方がいるならば、是非とも読んでみることをオススメします。これは紛れもなくナイトウィザードですから。
一つだけ気になったのは、ナイトメアの名前が「ナイトメア=ドリームマン」となっていたこと。
彼のコードネームはあくまでナイトメアであって、ドリームマンは愛称のはずなんですけどね?

アニメといい小説といい、何でこんなに原作が大事にされているんでしょうねー。
こー言っちゃなんですが、TRPGなんてマイナーなゲームですよ。そんなマイナーな物がメディアミックスな展開をするだけで十分すごい事なのですから、アニメはアニメで原作を無視して好きに作られたって仕方がないと思うんですよ。
知名度の高い人気作でも原作を無視されてボロボロになることだってあるのに、ナイトウィザードはこんなにも細かい部分にまで気を配られ、無駄なファンサービスまで満載ってのは……。未だに信じられませんよ(笑)。
最近、紅巫女を読み返しているんですが、「紅巫女の頃の小暮英麻さんはTRPG初挑戦で初々しい感じだったなー」と思っていましたが、改めて読み返すと後の小暮ロットに繋がる片鱗は十分見受けられますねー。