D-LIVE!!完結

先日発売になった15巻でD-LIVE!!は完結しました。
皆川亮二さんの作品の中では一番好きだったので、もう少し続いて欲しかったですね。
皆川さんの作品といえば、特殊な力を持った高校生が世界の危機に関わる様な壮大な話に巻き込まれていくというパターンです。
D-LIVE!!もラストこそそういう話になっていますが、世界規模の話とは関係のない地味な話が多い点が面白かったですね。
主人公の斑鳩悟はあらゆる乗り物を乗りこなす天才ドライバーではあるが、他の能力は並なので『乗り物を操縦する』事に終始しているのが良いです。
これが『操縦が一番得意だが普通に戦闘能力がある』という主人公で、毎度毎度悪の組織と戦うだけの話だったら、D-LIVE!!の面白さは全く出なかったでしょう。
操る乗り物もバイクや車といった一般的な物ばかりでなく、重機や列車などと多岐にわたり、それぞれの乗り物の特性を活かした話が作られていたので、毎度毎度新鮮な気持ちで読める楽しさがありました。
色々な乗り物が取り上がられていましたが、中でも興味を引かれたのはガリンコ号ⅡとDMVでしょうか。
どちらも現物を見た事はありませんが、北海道にまつわる乗り物が取り上げられるというだけで、道民としては嬉しいものですよ。
ガリンコ号Ⅱとは、オホーツクで活躍する流氷砕氷船DMVデュアル・モード・ビークルといい、JR北海道が開発した道路も線路も走行出来る車です。
ちなみに、DMVの話が掲載された12巻が発売された冬に、皮肉にもDMV脱線事故を起しています……
列車と違って重量が軽いので、線路上の雪を排除しながら進む能力に欠けていた事が原因だったようです。
D-LIVE!!で「夢のハイテク乗り物」として取り上げられていただけに、DMV脱線のニュースにショックを受けた事を覚えています。

Dーlive!! 15 (少年サンデーコミックススペシャル)

Dーlive!! 15 (少年サンデーコミックススペシャル)