合わせ鏡の神子もついにクライマックス

矢野さんの演じる柊蓮司は主人公として格好いいですし、他のキャラクターも立っています。ストーリーもナイトウィザードのリプレイを締めくくるにふさわしい壮大な物です。
しかし、歴代のナイトウィザード・リプレイに比べると、少々盛り上がりに欠ける印象があります。
矢野さんの演じる柊は十分主人公っぽいんですが、もう少し周りが盛り立ててくれればもっと光ったと思えるだけに惜しいです。
例えば、同じく菊池たけしさんがGMを務めるアリアンロッド・リプレイ・ルージュは、主人公であるノエルを演じる力丸乃りこさんは初心者とは思えないくらい楽しいロールプレイを見せてくれますが、主人公として考えるとどうしても弱い。でも、それを支える他のキャラクター達が脇役に徹してノエルを支える事で、ノエルが主人公として活躍出来ています。
合わせ神子では全員のキャラが立っていて存在感があるのは良かったんですが、脇役として一歩引くキャラがおらず「みんなが主人公」って感じになっちゃって主軸がぼやけてしまった印象を受けました。
それはそれで面白い事もあるんですが、ナイトウィザードのリプレイと言えば明確に主人公がいてそれを支える味のある脇役がいるという構図が続いていましたからね。合わせ神子からは味のある脇役が生まれなかったのは惜しいです。
ただ、このリプレイで一番惜しかったのは小島めぐみさんでしょうか。
リプレイ中の発言を見たり、インターネットラジオふぃあ通」での喋りを聞いた印象では、かなり面白い人なのは間違いないのですが、TRPGのプレイヤーとしてはまだまだその面白さが活かせていないままでしたね。
プレイヤー発言として面白い事を言っても、それがキャラクター台詞として活かせる場面が少なかったですし、ここぞでストーリーを盛り上げる台詞を言える訳ではなかったので、色々喋っている割りにキャラが固まらないまま最後まで来てしまいました。
TRPG初心者という事を考えると、次のチャンスがあれば大いに化ける可能性があるだけに、ここでリプレイが終わってしまうのは非常に残念ですね。