Xブレード

「ロシア発の美少女アクションゲーム」だの、「ヒロインの声が釘宮理恵」だのと、あまりゲームの面白さと関係ない売りばかりを前面に出していたゲームでしたが、アクションゲームである以上はそれなりに楽しめるだろーと思い、ネタのために買ってみました。
……が、クリア後即売りました(笑)。
実際にプレイしてみるとすぐわかる凡作っぷり。プレイし続けると気づく駄作っぷり。
なんというか、見本的な「連打ゲー」です。攻撃パターンも少なければ当り判定も曖昧。
プレステやサターンの初期にあったような「とりあえずよくわからないけど3Dでアクションゲーム作って見ました」って感じの出来です。
10段階評価でつけるなら「5」ですかねー。アクションゲームが苦手で連打ゲーでも十分楽しめるという人なら6か7をつけられるかもしれませんが、俺はアクションゲームにはそれなりのやりごたえを期待するので辛めにつけてます。
ネタで買いましたからある程度の外れは覚悟していたんですが、いろいろな意味で肩透かしです。
あまりに凡作過ぎてゲームとして楽しめませんが、かといってクソゲーとして罵ってネタにして楽しむほどのひどい出来でもない……。ステージ間のムービーも少なくストーリ性も低いため、売りであるはずの釘宮さんも無駄使いにもほどがある……。
ちなみに、もうひとつの売りである「美少女」の部分ですが、「海外のゲームにしては頑張ってるんじゃない?」というレベルのモデリング


では、このゲームで気になった所をいくつかピックアップ。

30を超えるミッションってのを売りにしていましたが、そのほとんどは敵をもくもく倒すだけでなんの捻りもない。
しかも、新しいエリアに入るとエリアの出入り口が閉じられて、そこに湧いてくる敵を全滅させるまでエリアを出られないってことの繰り返しなので、敵を倒すだけにしたってあまりに状況に変化がなさ過ぎます。
敵の行動もいたってシンプルで、エリアに湧いたら主人公目指して歩いてきて、後は囲んでボコって来るだけ。射撃攻撃を持っている敵は湧いた場所から動きもせずに攻撃を続けるのみ。飛んでいる敵は主人公の頭上を行ったり来たり……。特定の敵専用の特殊攻撃などもあるにはあるが、そもそも敵の種類が少ないので使いまわしされまくりで飽きます。
わらわらわいてくる敵をボタン連打で薙ぎ倒すといえば無双系のゲームを想像する方もいるでしょうが、このゲームは無双系のアクションよりもアクション性が低い。アクションゲームというよりアクション性があまり高くないアクションRPGをやっている感覚に陥ります。
PSOを思い出しましたよー(笑)。
後半になると敵の種類も出尽くしてしまうため「難易度が上がる=敵の数が増える」となり、ボタンを連打する手も疲れてくるくらい敵が湧いてきます。
PSOの「夢幻のごとく」ってクエストを思い出しました(笑)。

同じ形の敵でも弱点の属性が違っていたり、特定の属性や攻撃方法が無効な敵などもいますが、攻撃ヒット時に特殊なエフェクトなんかも出ず、そもそも敵が無駄に硬いため攻撃が効いているのかいないのか判断しにくい。
新しい敵が出るたびにモンスター情報を更新してくれるので、メニューを開けば弱点も確認することは出来るんですが、わざわざメニューを開くのが面倒ですし、一度に実装できるスキルが少ない上に切り替えるのが面倒なので、敵の種類とか気にしないで強い技をぶっ放している方が楽です。
っていうか、周囲の敵を凍らせる「アイスフラワー」を使い、直後に「アースクエイク」をぶっ放せば凍りついた周囲の敵は砕け散るという問答無用の瞬殺コンボがあるので、地上にいる敵にはそのコンボを使っていればOK。スキルを使い分ける必要はまるでなし。
飛んでいる敵にはアースクエイクは当てられませんが、低空を飛んでいればアイスフラワーで凍らせられるので、凍ったところを剣や銃で追い打ちすれば瞬殺できるので問題なし。
あとは特定の属性や攻撃法でしか倒せない敵にさえ対処すればOK。
ボス戦は一応色々なギミックを仕込もうとした努力は感じられるのですが、残念ながらどれも作業の域をでないレベル……。
ボスの攻略法が「上手い倒し方を見つけると楽になる」というよりも、「特定の作業をしないと倒せない」というタイプのギミックなので、余計に作業をやらされている感じになりますね。
一部のボスは倒すためのギミックが少々わかりにくい物もあり、予約特典の攻略本に頼ることもしばしばありました。予約特典が攻略本っていうのが非常に不可解でしたが、この辺のわかりにくさを実感して納得。
ただ、ラストまで進めた結果、作業といえどもギミックが仕込まれているだけマシだと気づかされました……。ラスボス戦は何のギミックもない上にボスと1対1。おまけに光属性の魔法でしかダメージを与えられないというしばりがあるため、一歩も動かずにボスの攻撃も無視して光魔法をバンバン連打して、魔法を使うために必要なゲージがなくなったらゲージ回復アイテムを使い、またまたゲージがなくなるまで光魔法連打……。ノーダメージクリアとかを狙わないのであれば、下手に逃げ回ったりせずに足を止めての魔法連打の方が明らかに効率が良いです。

ストーリーはグッドエンドとバッドエンドの2種類がありますが、ストーリーの分岐はエンディングのみで他はまるで変化なし。しかも、分岐の条件が「闇属性のスキルを修得したらバッドエンド」というもの……。
闇属性のスキルは序盤から修得出来る割には性能がよく使い勝手が良いため、普通にプレイすると高確率でバッドエンドの罠にはまることでしょう。しかも、なぜバッドエンドになったのかまったくわからないため、分岐条件を知らないと何度プレイしてもグッドエンドにいけないでしょうね。一応、ストーリーの中からおぼろげに「闇の力に囚われるとダメなんだなー」ということはわかりますが、その条件がスキルの修得のみとは思いませんて。
ま、予約特典の攻略本には分岐条件が闇属性のスキルの修得だと明記されていますけどね。予約特典が攻略本というのが(以下略)。

ゲームがつまらない。ストーリーや演出がしょぼい。やり込み要素がない。2周目への引継ぎ要素がない。そんな感じなので繰り返しプレイする気にはなれませんでしたが、序盤は攻略本を見ずにプレイしていたのでバッドエンドの罠にかかっていたため、仕方なく2周目を開始。
クリア特典としてコスチュームが追加になっていたので着せてみましたが、体力回復が早くなるとか防御力が上がるといった特殊効果があるものの、露出度は減るは可愛くないはで、とても特典と思えるコスチュームではなく……。