ひぐらしのなく頃に祭クリア

先週末からずーっと、他のゲームは一切プレイせず、寝る間も惜しみ、クリアを目指してひぐらしのなく頃に祭をプレイしました。
その甲斐あってようやく全ルートをクリアする事が出来ました。
比較的文章をゆっくり読んだとは言え、
130時間かかりましたよ……
RPGですら2本はクリア出来てしまいそうなプレイ時間です(笑)。

さて、それではネタバレを避けつつ感想を書いていきましょう。
祭囃し編に変わってPS2オリジナルの澪尽し編がラストを飾った訳ですが、前半の完全オリジナル部分を除けば基本的には祭囃し編をベースにした話でしたね。
ただし、祭囃し編の前半部分がほとんど省かれているので、事件の裏事情などがかなり説明不足。
特に事件の首謀者側の事情がわかりにくく、原作の予備知識無しでプレイすると理解出来ない部分が多いのではないでしょうかね?
カケラ紡ぎがないため、話の全貌を知る上で必要な情報が不足していたり、無理矢理本編内で説明しよううとする事でシーンの繋がりが悪くなったりしている感もあります。
カケラ紡ぎをそのまま残すか、TIPSで代用するなどした方が良かったと思います。
全容を把握するのに必要な部分を省いた代わりに追加されたオリジナル部分ですが、他の話で個々に語られている主要キャラに纏わる出来事を、古手梨花前原圭一が改めて解決していくという展開を見せます。
オリジナル展開ではあるんですが、基本的には別の話で語られている事ばかりです。
一応、各人がより明確に自分の過ちに気付いてやり直していく様が描かれているので、ストーリー的に無意味とまでは言いませんが、どうしても同じネタを繰り返されているだけの印象を受けてしまいます。
それに、全ての話を駆け足で解決していくため、以前描かれた時よりも力業で乗り切ってしまう部分も多く、あちこちに強引な展開が見られます。当然、ストーリーの盛り上がりもイマイチ。
「個々の話に対する惨劇回避を描きたかった」という意図もあるのかも知れませんが、それは最終話と一緒くたにせずに、各話に「表向きの惨劇だけは避けられる選択肢」(表向きしか解決出来ないので結局惨劇にはなる)を作った方が良かった気がします。
まあ、そう言う事を言い出してしまうと、発売前から言われていた「ひぐらしに惨劇回避のための選択肢は必要ないんじゃないか?」という話に戻ってしまうんですけどね。
各話の惨劇回避を一緒くたにやってしまった事で、ストーリーの都合により圭一○○というカップルが公式化してしまったのも問題かと。
個人的にはこの二人の図書館での会話は好きだったので、数ある「if」の中の一つとしてなら「あり」とは思ったのですが、大団円を向かえてこれから先続いていく事になる最終話でこの話を入れるのはどうなんでしょうね?
で、祭囃し編をベースとした後半部分ですが、原作よりも前原圭一が主人公っぽくなる様にしたり、話の展開に主要メンバーだけでなく村の人達を巻き込んでみたりと色々な独自展開は見せるのですが、結局は祭囃し編と同じ展開にまとまっていくので、独自展開のほとんどが無駄に終わってしまっています。
しかも、独自展開にしたが故にオリジナル部分と原作部分の間に若干の不自然さがでたりしたいます。
これなら、下手にいじらないで祭囃し編をそのまま残すか、全く違う話にしてしまうかのどちらかの方が良かったかと。
あと、原作でもPS2版の本編でも、○○が繰り返しているのは百年程度のはずなのに、最終話だけ数千年って話になっているのは何故?
それ以外にも原作に比べると矛盾を感じる部分がちょこちょことあります。
まあ、原作にも色々とツッコミどころはありますが、PS2版はストーリー展開の悪さと更なる矛盾が加わって余計にツッコミどころが気になります。
最終話は完全オリジナルではなくてベースとなる話があるため、他のオリジナルシナリオに比べると随分マシではありますが、原作のツギハギとか中途半端といった印象が強いという点は大差無いです。